どもども!くまたんです🐻
今回ご紹介するのは谷本理恵子著『プリンセス・マーケティング』(エムディエヌコーポレーション)です。
プリンセスとマーケティング?
あまり関係性のない言葉の組み合わせに疑問を抱く方も多いでしょう。
本書は女性に対するマーケティングを「プリンセス・マーケティング」と名付けて、女性特有の購買心理や行動の傾向を解き明かそうとした一冊です。
そもそも日本では近年、男女平等を目指す風潮が強くあり、ビジネスの分野で女性と男性を区別することは好ましくないとされてきました。
ただ著者は性の権利を侵害しない以上、ビジネスにおいて男女差を考えることは問題ないとしています。
本書を読むと消費者が男性か女性かによってマーケティングの手法が大きく異なることが分かります。
女性は『プリンセス・マーケティング』という題名からも分かる通り自分のことをお姫様であると考えています。
また、このお姫様はお城に囚われており、常に「本来の自分に戻る」ことができる「魔法」を探している状態であるいいます。
だからこそ女性は買い物をする際に今の生活や自分を一変させてくれる「魔法」のような商品に出会うと、つい購入してしまうのです。
著者はこのような「衝動買い」は女性特有の買い物の仕方であるとします。
一方「ヒーロー・ストーリー」が好きな男性は「戦いに役立つ武器」を「仕入れる」つもりで買い物を行うので、事前に商品を比較し、最高のものを選んだ上でお店に行きます。
この「衝動買い」のあるなしが女性と男性との大きな違いです。
このように著者は独自のプリンセスマーケティング論を使い、女性特有の購買行動を私たちに分かりやすく説明してくれます。
従来までの男性をモデルとして考えられてきたマーケティングを覆し、女性に焦点を当てて考える新しい発想は、今後ビジネスを考えている人にとっては大きなヒントになるでしょう。
とくに、すでに女性をターゲットとしたビジネスを考えているのであれば、本書は必ず役に立つはずです。
マーケティングに携わっている人だけでなく、これから始めようとしている人、興味のある人にとっては最適の入門書なので、ぜひ一度読んでみてください!