今回ご紹介するのは『ごみ収集という仕事 清掃車に乗って考えた地方自治』(コモンズ)
【内容】地方自治の専門家達が、清掃員になり新宿区で9ヶ月にわたってごみ収集の現場を体験した物語
【レビュー】
新宿区は歌舞伎町や繁華街が栄えており、外国人も多い地区。
地方自治の専門家達がそんな新宿区でごみ収集をするのであるから、読む前からどうなるのだろうとワクワクする。
ごみ収集といえば光のスポットが当たりにくい職業。
ただ街を支えているという点から、そうした人達を分析することは地方自治への理解にもなると考え、専門家達は取材を試みたのだが・・・
くまたん
そこはとんでもなく過酷な世界なのです
普段私たちが見かけるゴミ収集車には当たり前であるがごみがたくさん詰まっている。
専門家達がそんな車に乗り込んだのは雨の日。
初めての仕事は雨を吸い込んでずっしり重くなったゴミ袋を、投入口まで抱え上げてひっくり返す作業。
くまたん
これが信じられないくらい辛い作業
私だったら絶対に無理だと思わされる描写であった。
しかも危険とも隣り合わせ
ごみ袋の中には先端が鋭利なものがたくさん入っており、職員は常に警戒しつつごみ袋を処理しなければならない。
またスプレー缶や乾電池などは圧縮すると爆発する恐れもあるため最大限の注意を払う必要がある。
くまたん
んーーー気が遠くなりそう!
こんなにも大変な作業の中、もう1つ超えなければいけない壁がある。
それがルールを無視したごみ捨てである。
可燃物と不燃物が混じっている場合は職員自らが分別しなくてはいけない。
これが一苦労なのだ。
ただここまで大変な仕事であるのに職員は笑顔を絶やさない。
それはなぜか
一部の住民からの『ありがとう』や『ご苦労様』といった温かい言葉があるからだ。
他にも私達の知らない様々な裏事情がここには載っているが、続きは本書を読んでもらいたい。
読み終えた頃にはきっとごみ収集の職員へ敬意を払いたくなるでしょう。
くまたん
ぜひ読んでみてね!
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